『ゆり子の災難』 (作 ベスト氏)

  第6章

しばらくの沈黙の後、痺れを切らしたように瞳が話しだした。
「ねえ、ベストちゃん。これがこの女の正体よ、貴方のことなんて所詮どうでもいいのよ。」
言いながら瞳はベストの猿轡を外すと縛めを解きだしたのだ。
事態が飲み込めないのはゆり子の方だ。
やがて、緊縛から解放されたベストは、きつく縛られていた手首を擦りながら、
「やっぱり瞳さんの言うとおりだね。ちょっとはゆり子さんの愛を信じてたんだけどな。」
ブリーフにテントを張ってゆり子の方に近づいてくるではないか。
若いとは凄いことだ。
(ベスト、あなたもこの女とグルなの、裏切ったのね!)
やっと裏切りを理解したゆり子は悔しくてベストを睨みつけた

≪誘拐組織に密告したのはベストだったのだ。あの日、女性キャスターと連れ立って民家に入った男をベストは知っていた。
有名なフリーのルポライターだ。いつか雑誌で写真を見たことがあったのだ。
直感的にこれは強請れるネタだと思った。
次ぎの日にすぐ電話して金を要求すると、ルポライターと瞳が約束のホテルのロビーに現われて10万円を渡し、仲間に入るように言った。
もし手伝ってくれたら、ゆり子を一晩自由にしていい、との条件だった。
初対面でかなり危険を感じたが、了解した。
そばにいる瞳の視線が気になったのだ。
「貴方のこと、好みよ」という視線を感じて、「もしかしたら、人生が変わるかもしれない」
と思った。
瞳の視線に賭けてみようと思ったのだ。
初めて瞳を見た瞬間、ベストは雷に打たれたような衝撃を受けた。
今まで見たこともないような美人だったからだ。
自分より10歳くらい年上だろうか。
洗練された上にエレガントな都会の大人の女性だった。
一流の女優のように身体から色香のオーラが発散しているのだ。
若いベストにとって経験したこともない甘い大人の女の薫りが漂っていたのだ。

そして、さっき隣の部屋でベストは瞳に命令調で「服を脱いで!手を後ろに廻しなさい!」と命じられた。ベストは嬉々として服従した。
言われた通りブリーフ1枚になると、瞳は容赦なく手足を厳しく縛り上げた。
そして「さあ、口を開けなさい!」と言うと同時にハンカチを口に乱暴に捻じ込み、スカーフの結びコブを口に押し込んできた。
「どお?嬉しいでしょ?ふふふ」と笑って聞きながら、手加減なしに厳しく猿轡を締め上げたのだった。
それから、猿轡されたベストの顔を撫でながら「ふふふ、とっても可愛い子ね!」
と言いながら、ブリーフの上に手を当ててきたのだ。
ベストの顔の前には、涎で透けきったブラウスのバストが見え、ベストの大好きな白いブラジャーのカップが目前に透けて見えている。
鼻孔からは瞳の高級そうな大人の香水が脳天を突き抜けている。
今まで嗅いだこともない甘酸っぱい香りだ。
飛びっきり綺麗な年上のお姉様から厳しい猿轡を噛ませてもらい、透けブラを見せられながら、ブリーフの上から細い綺麗な指で愛撫される。
ベストにとって天国に昇った気持ちだった。
ベストはこの時、ゆり子に見切りをつけて、瞳お姉様の下僕になったことの幸せを感じていた。
この時、何度も昇天してブリーフの中はぐしょ濡れになっていたのだった。
最後にホッグタイに縛られてから、瞳が耳元で囁いたのだ。
「ちゃんと捕らわれの小鳥のように演技するのよ!あとでちゃんとご褒美をあげるから!」そう言われて隣の部屋に放置されていたのだった。≫

「ねえ、瞳さん、違った。瞳お姉様、僕にゆり子さんの折檻を手伝わせてくれるんですか?嬉しいな」
再びソファに戻った瞳の前に膝をついてベストが聞いている。
「いいわよ。ベストちゃん、あなたの事気に入ったのよ。私のペットにしてあげてもいいわよ。貴方みたいな若くて可愛い子は大好きなの。」その言葉に満面の笑みで喜ぶベスト。

それからベストは,ゆり子の目の前で、これまで聞かされてきたゆり子のボンデ―ジへのこだわり、撮りたい猿轡の写真の事をべらべらとしゃべり出したのだ。
大きな結びコブを作った布の猿轡のアップが大好きで、その結びコブのよじれ具合に特別なこだわり、美学を持っていることを詳しく話した。
縛めを解かれたベストはその間、瞳の背後に座り、背中から抱きしめるように両手で瞳のバストをそっとブラウスの上から、ブラの手触りを楽しむように撫でていた。
「ちょっと!ベストちゃんったら!もう!ゆり子ちゃんが見てるじゃない!」
と笑いながら瞳は喜んでいる。
若いイケメンの男に、背後から優しく抱きしめられて、瞳もドキドキ感じ始めていた。
ベストは頬を瞳の背中に当て、恍惚の表情になりながら頬を背中にすりすりし続けていた。
ブラウスの上から、ブラジャーのバックベルトとホックの感触を頬で満喫していたのだ。

ベストの両手を胸に当てながら、視線はゆり子に向けて興味深そうに聞く瞳と裏切りが許せないゆり子の表情が対照的だ。
悔しそうに2人を睨みつけるゆり子はボール猿轡を噛み締めていて、真っ白な上の歯が口元から覗いている。
聞き終わると瞳はベストの顔を自分の豊かな胸に抱き寄せ、
「ベストちゃん、あなた可愛いわ、これご褒美よ。ふ〜ん、この女、そんな事考えてんの。可愛い顔して。それってね、ベストちゃん、きっと、このゆり子ちゃん自身がされたいことなんだわ。自分自身がされたい事を、写真に撮って表現してるのよ!」
ベストの顔をブラ越しに谷間に埋めさせ、
「今から願望通りにしてあげましょうよ、喜ぶかどうか確かめて遊びましょう、手伝って。……………。」
二人はゆり子に見せつけるように濃密なキスを交わした。
そして瞳は声を落とし、ベストの耳元でそっと囁き始めた。
その声は、ゆり子の耳にも届いた。
「ねえ、ベストちゃん、あとでゆっくり私を縛って!お願い!ベストちゃんみたいな若くて素敵な男の子から、一度厳しく縛られたいの。身動き出来ないくらいにキツク縛って!それから口の中一杯に詰め物をした猿轡を噛ませて欲しいの!思いっきり強くよ!」
そう言うと、ベストの手をブラウスの上から乳房の上に持ってきて、また甘えた声で話を続けた。
「お願い!それから優しくネ!」
ベストは天にも昇る気持ちで頷いた。

ゆり子は二人の会話に眼を背け、首をイヤイヤと振りながらもがいていた。
同性の瞳に心の中を見透かされてしまったのだ。
その上に、2人の不潔なランデブーまで見せられて挑発されているのがわかった。
猿轡を外して否定したかった。思いっきり罵倒したかった。
しかし、下あごを完全に固定したボール猿轡は全く動かず、飲み込めない涎が垂れ落ち、赤いノースリーブシャツの小ぶりに盛上がった胸部を唾液で変色させていた。
黒のロングブーツからはベストの大好きな革が擦れ合う音が「キュキュッ」と発し続けている。
革フェチのベストにとって、足を揃えて縛られた女性の革靴が擦れ合う音が、何よりも耳に心地良く聞こえるのだった。

瞳はベストにビデオ撮影の準備を命じ、ゆり子の真正面に固定させた。
「さあ、お好みのポーズに縛り直しましょう、狂暴だから暴れられないように手順良くやるわよ」
それから二人がかりで足首の縛めを解きブーツを脱がせ、膝のロープも解いてパンツも剥ぎ取ると、空手で鍛えた引き締まった太股とふくらはぎに、筋肉のすじが浮き上がった。ショーツはピンクのハイレグで股間に食い込んでいる。
そして丁度正座をさせてから、両膝を左右に開かせたような状態にして、片足ずつ脚の脛と太股を重ねて合わせて縛った形にした。
まるで仰向けに転がされたら、股間が丸み見えになってしまうような屈辱的なM字開脚縛りだ。
次ぎにうつ伏せに組伏せてからシャツを剥ぎ取ると、後ろ手に廻し、手首の腹と腹を合わせてから、手首の関節を白いロープで縛り、肘上も同じく重ねるように縛りあげたのだ。
更に、今度は縄尻を、ゆり子の乳房の上下に2重に廻し、ブラジャーのカップを挟み込むように胸縄を噛ませたのである。
乳房の両サイドにも縦縄を噛ませ、小ぶりのゆり子のバストが突き出て、押しつぶすように絞り上げたのである。

いくら空手の達人でも2人がかりの上、縛られた足で組み伏せられたら無抵抗で何も出来なかった。
ゆり子のブラジャーはストレッチ素材で出来たピンクのハーフカップブラジャーで、思いっきり寄せて上げている。
背中はやや細めのバックベルトにシングルホックだ。
ベストは憧れのゆり子のブラジャー姿をまじまじと見つめている。

瞳は撮影用に用意してある白無地の布を持ってきて、真ん中に大きな結びコブを丹念に作った。
「ベストちゃん、ボール猿轡を外したら声出せない内に鼻を摘まんで口を開けさせて置くから、ゆり子ちゃんに私のショーツを食べさせるのよ。ふふ。きっと喜んでくれるわよねぇ、ゆり子ちゃん」
そう言うと瞳はミニスカートからショーツを脱いだ。
脱ぐ瞬間、ベストがスカートの中を凝視したのは言うまでもない。
瞳が脱ぎたての自分の純白のシルクのショーツを、手に持ってゆり子の顔に近づけると、ゆり子のあごに手をかけ、顔を自分に向けさせてから話始めた。
「ゆり子ちゃん、さあ、お口のお色直しの時間よ。今度は白いウエディングドレスにしましょうよ。さっきベストちゃんから胸触られた時にすいぶん濡れちゃったの。その私の果汁入りのショーツをプレゼントするわ。どお?召し上がっていただけるかしら?まだ、温もりのあっていい香りがしてるでしょ?お望みどおりに猿轡も結びコブによじれをしっかり作ってあげたわよ。さあ、お口をあ〜んするのよ」
瞳の手には、さらしの白い布の大きなコブの猿轡がある。
ベストがゆり子の顎に手をかけ、顔が動かせないように押さえつけた。
瞳がうなじのボール猿轡の留め金具を外し、ボールを口から引き抜いた。
ボールからは、唾液が糸を引いている。
次ぎの瞬間、ゆり子は大きく首を振って、ベストの手を必死に振り解いた。
ボール猿轡を長時間噛まされて、ゆり子のあごは痺れて限界だった。
「お願い。騒がないから。もう猿轡はやめて。」
2人への恨み事ではなく、哀願をゆり子は選んだのだ。
「それじゃお話する気になったのかしら?ふふ。でも私もベストちゃんもゆり子さんにお好みの猿轡をプレゼントしたくてウズウズしてるの。白状するのは後でいいわ。ハイ!早くお口あ〜んしなさい。ふふふ」
ゆり子は口を真一文字に閉じ、屈辱に震えながら、瞳たちを凝視して反抗した。
「あら!私のパンティじゃご不満かしら?そんな事ないわよね!ふふふ。ねえ、これはゆり子ちゃんのリクエストなのよ。猿轡噛まされたいんでしょ。大きな結びコブ猿轡が好きなのでしょ、きっとよく似合うわよ」
「わあ!ゆり子さん、瞳お姉さんのパンティをご馳走してもらえるなんて羨ましいなあ!」とベストが屈辱に拍車をかけてくる。
瞳は意地悪に笑うと、ベストに向かって「さぁ、私のパンティをご馳走してあげて。美味しいわよ、きっと泣いて喜ぶわ」
瞳が履いてたショーツを口に噛まされるなんて、唾液のついたボール猿轡とは比べ物にならない吐き気を催す猿轡である。
ゆり子は、顎を引き歯を食いしばって抵抗した。
「あらあら!困った子ちゃんね!でも、いい加減に駄々こねるのはおやめなさい。」
と言って、猿轡を拒否するゆり子の抵抗を楽しんでいる。
それから、「しょうがない子ねえ」と言いながら、瞳とベストは2人がかりであごを掴み、口をこじ開け様として鼻を摘まみ上げた。
ゆり子は必死に口を噤み、首を揺すって抵抗した。
しかし、所詮無駄なあがきである。
10秒、20秒、30秒。ついに息苦しさから口を開かざるを得なかったのだ。
「いやぁ〜」というのが精一杯である。
息苦しさで口を開けるゆり子に、ベストが瞳の白いショーツを口に丸めて押し込む。
「ウグウグ」と言う声が漏れ、綺麗に口にショーツが詰め込まれた。
「さあ、いい子にするのよ」と瞳は予め用意した白い布の大きな結びコブを背後からゆり子の口に綺麗にすっぽりと丁寧に嵌め込んでから絞り上げた。
演技ではなく本当にゆり子は首を振って抵抗したが所詮は無駄なあがきである。
唇と唇を閉じる事も出来ない大きなコブを口に噛まされ,ゆり子の美しい顔が再び醜く歪んだ。
鼻から頬の辺りに皺がよるほどである。
噛まされた猿轡は、皮肉なことに自分が撮りたいと追い求めていた構図そのものだ。
結びコブの布のよじれが、鮮明にゆり子の顔の真ん中で自己主張していたのだ。
「まあ、素敵!とっても可愛いわ。ゆり子ちゃんってとっても猿轡が似合う顔なのよね。ほほほほ…はあははは」
ゆり子のあごを右手で掴み、ぐいっと持ち上げながら、瞳が大声で勝ち誇ったように笑った。
ピンクのブラジャーとショーツ姿でキリキリに縛り上げられ、口一杯に大きな結びコブの猿轡を噛まされて、憎らしげに2人を睨みつけるゆり子の表情は「魅力的」そのものだった。